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  • 執筆者の写真信徳寺

カレンダーのことば 4月

今月よりご門徒の皆様にお配りしている直枉会カレンダーの

毎月のことばの解説や味わいをお参りの際に配布することにしました。


今月は「野の花一輪 あるがままに世界一」です。


4月8日は仏教をお開きになられたお釈迦さまの誕生日です。

お釈迦さまは生まれたときに

「天上天下唯我独(為)尊 三界皆苦吾当安之」とおっしゃられたと言われています。

私は天にも地にも全宇宙の中でたった一つの尊いいのちであり、

苦しみを抱えた者に安らぎをもたらすという意味になります。

ここで注意しておかねばならないのですが、お釈迦さまが尊ぶべき素晴らしい存在だから、苦を抱えた私たちに安らぎをもたらすのではありません。

お釈迦さまが気づかれた境地が、苦を抱えた私たちに安らぎをもたらすのです。

それはそれぞれのいのちがかけがえのない尊厳を持ち、

お互いに関係しあう縁起の中にあるという意味から

「たった一つの尊いいのち」とされたのです。

どのいのちにも優劣などなく、尊厳を持ち、

何一つかけることなく関係し合う中にあるということです。

例えば、私がここにいるには無数の物語が存在します。

両親やそのまた両親など様々な物語があり、

またいのち長らえさせるためにいただく食事にも無数の物語があります。

私という存在も無数の物語を紡いでいくでしょう。

どの存在にも無数の物語があり、お互いに関わり合い続けているのが縁起ということです。その中に私のいのちがあり、一つの尊い存在として在るのです。


ですから野の花一輪にもその背景には無数の物語があり、

また無数の物語を紡いでいきます。

そのままで世界一の尊い存在なんだと伺える今月の言葉でした。

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