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  • 執筆者の写真信徳寺

2020年7月「掲示板のことば」

更新日:2020年9月23日

ほとけさまは くらべない −青色青光−

 仏説阿弥陀経というお経に「青色青光」という言葉があります。これは阿弥陀様の世界であるお浄土ではすべての花がそれぞれの色で輝いているということから、 すべてのいのちを比べたりせず等しくみているという意味になる言葉です。

 先日、「きょうの健康」という番組を見ていました。その日はSKE48というグループでアイドルをしていた矢方美紀さんという方が出ていました。20代後半で乳がんを患い、左の乳房を全摘され、現在は再発防止の治療中とのことでした。その中で若い方に啓発するべくメディアに登場されていました。その矢方さんの言葉でとても印象的なことばがありました。それは「今の自分を忘れない」ということばでした。よく再建手術はしないのか聞かれるのだそうです。それに対して思うことが、再建したら比べてしまうのだということでした。病気になる前と今を、アイドルとして活躍していた当時のすがたと手術後の今現在のすがたを比べてしまいます。それはとてもつらいことです。しかし、今の自分はいろんな人の支えによってこのいのちがあることを知りました。だから今のままのすがたを大切にし、今の自分を忘れないという思いを大事にしていますとおっしゃっていました。

 おそらく現実を受け止めるには相当の葛藤があったではないでしょうか。アイドルという華やかなところから病気の現実を見ていく中、比べていくことに苦しみを覚えていたのではないでしょうか。その中でご自身の中で気づかれたのが、今のこのいのちが様々な支えの中にあるのだということで、そこに比べなくていい世界があるということでしょう。

 阿弥陀様という仏様は比べないお方です。すべてのいのちを等しく見てくださり、あなたを必ず救い抜いてみせると今ここにその願いを届け続けてくださっています。今のこの私のいのちはその比べないまなざしの中に、私を救いぬくという願いの中にあるいのちなんだと受け止めていきます。

 そうは言っても人はやはり比べてしまうかもしれません。人と自分や過去の自分と今の自分、理想と現実、様々に比べてしまいます。そこに苦しみを感じていくのが私たちです。今のこの私にどんなあなたであっても関係ない、必ず救い抜いてみせるとはたらいているのが阿弥陀様という仏様です。この仏様の願いの中に比べなくていい世界、何者にもならなくても良い世界があるのです。




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