信徳寺
2021年元旦会のご案内
師走の候、枯葉舞い散る季節になりました。境内の木蓮や銀杏の葉も舞い散る中に、例年冬の訪れを感じていく時期でございますが、今年はコロナ禍の状況に気を奪われ、一年が過ぎ去っていくような気がいたします。
お正月は一年の節目と言います。節目には気持ちを切り替える効果があるのではないでしょうか。漫然と時の流れに委ねるのではなく、気持ちの切り替えができるきっかけとなるのではないでしょうか。過ぎゆく一年の反省や来たる一年の抱負などお正月の節目の中で気持ちを新たにすることができます。臨済宗の大徳寺を開かれた大灯国師はお正月にありがたいお話をしてくださいと言われ、このように言ったそうです。「今朝もあなたと一緒にお正月を祝うことができました。」と今ここに生きてあなたと新年のお祝いを共有できること、当たり前でなくありがたいことなのですよとおっしゃられたそうです。当たり前でないありがたいいのちを生きているのです。また本願寺第八代の蓮如上人はこんな言葉を残しておられます。お正月に訪ねてきた御同行の道徳さんに対して「道徳はいくつになるぞ、道徳、念仏申さるべし(道徳、あなたはもう七十四歳になりましたね。どうぞお念仏申してくださいね)」とおっしゃったそうです。気持ちを切り替えていく中でも、変わらないのはこの私のいのちの現実です。「必ず救う、私にまかせよ」という阿弥陀さまの南無阿弥陀仏を聞かせていただきましょう、死んでおしまいのいのちではなく仏としてまた生まれゆくいのちといただく中に、迷いの世界から抜け出していくはたらきに出遇わせていただきましょうとおっしゃられました。コロナ禍にありながら新年の節目に気持ちを切り替えつつ、その中にありがたいいのちを生きている、そしてそのいのちをむなしいものに終わらせないはたらきがあること、お正月をそのようなご縁とさせていただきましょう。
☆元旦会の御案内
恒例の元旦会(正月に修する法会)を新型コロナウイルス感染症対策を考慮して勤修致します。参拝されます方は、各自マスク着用で距離を保ち、ご参拝くださいます様、お願いします。入り口にて消毒用アルコールを使用していただき、それぞれの席へお着きください。法要中は換気をいたします。なお体調の優れない方は参拝をご遠慮くださいます様よろしくお願いいたします。例年大根炊きを行っていますが、今回はお持ち帰りしていただけるように致します。皆様お誘い合わせの上、ご参詣くださいますようご案内申しあげます。