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  • 執筆者の写真信徳寺

2021年8月の掲示板

語れば語るほど あなたは鮮やかになります 阿久悠


 このことばは有名人の弔辞を集めた『大弔辞』という本に紹介されていたことばで、阿久悠さんが広告代理店時代からの盟友、漫画家の上村一夫さんの葬儀でおっしゃったことばだそうです。お二人はサラリーマン時代に出会い、ともに仕事をし、そしてお互い独立しそれぞれに活躍されました。この二人が交わったサラリーマン時代こそそれぞれの活動の原動力となるような関係性だったようで、たびたび刺激し合いながら、夢を語り続ける間柄だったそうです。この弔辞でのことばは、その未完成の夢を語る中に、もうここにはいないはずのあなたがどんどんと鮮やかになっていくということだそうです。

 今月はお盆をお迎えいたします。お盆はいつの間にか「帰ってこられる」期間になりました。仏教的には別の意味があるのですが、ここには私たちの帰ってきて欲しいという思いが強く、「帰ってこられる」期間に仕上がったというそれぞれの現実があります。そのことはとても大切なことです。お別れをした大切な方のことを思う、考えること、それも一人ではなくその人を中心に同じ思いを持つもの同士が集まって語り合うこと、これがお盆の本当の目的ではないでしょうか。「語れば語るほどあなたが鮮やかになります」とおっしゃられた阿久悠さんのように、喪失感を持つもの同士が語り合い、その大切な方の存在を鮮やかにしていくこと、このことを大事にしたいと思います。

 ちなみに帰ってくるのは期間限定でなくいつでもですよというのが、浄土真宗のお盆に対する受け止めです。いつでもどこでも誰にでも、ありとあらゆるところに偏りなく居てくださるのが仏様です。だから、同じ場に居なくても時期が違ってもどなたに対しても、いつも帰っていてくださります。コロナ禍でピンポイントにお盆に集まるというのが難しい現状ですので、時期をずらしたり、離れていたとしても、お互いに語り合って故人を鮮やかにしていきたいと思います。




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